「みんなのカバンの中には、いったいどんなモノが入っているのだろう?」という疑問からスタートしたこの企画。カバンの中身が好きな人に送る「あんなモノ」から「こんなモノ」まで、リアルなユーザーのカバンの中身を紹介しよう。
今回は大手通信社で記者として活躍する男性のカバンの中身を紹介。取材で全国を駆け回る記者のカバンの中には、一体どんなモノが入っているのだろうか。
※この記事は2017年に公開した記事を再編集して掲載しています
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通信社所属の記者のカバンとその中身
- 社用のレッツノート
- 取材メモ用のノート
- 小道具ケース
- 新聞類
- 新書(失敗の本質)
- PCの充電器
- ボイスレコーダー
- スマートフォン
- 小物入れ
カバンの中身はこんな感じ。撮影した日はオフだったというが、いつ事件などに遭遇するか分からないので常に PC やボイスレコーダーなどの取材グッズを持ち歩く。
カバン:FURLA(フルラ)のトートバッグ
普段使いのカバンとして、イタリアのカバンブランドである FURLA のトートバッグを愛用する。取り出したいモノにもすぐアクセスできるのが魅力。
スマートフォンは社用と私用の2台持ち
スマートフォンは社用と私用の2台持ち。それぞれ左からソニー Xperia Z1f(SO-02F)、iPhone 6。Xpria Z1f は社用のスマートフォンで、地域関係なく全国的に同じ端末が配布されているとのこと。iPhone 6 は私用で、iOS を使うというこだわりは特にない。
オフの日でも常に社用 PC を持ち歩く
スクープはいつどこで起きるか分からない。基本的に記事は社用の PC で書くため、オフの日でも持ち歩く。スクープに遭遇した場合はすぐにでも記事を書く必要があるので、やはりこの辺でプロ意識の差が出るようだ。
取材メモには連絡帳や漢字練習帳。その理由とは?
カバンの中身に応じてくれた記者は、取材用のメモをジャポニカの漢字練習帳や連絡帳で取っていた。理由は「取材相手に認知してもらうため」とのこと。
通信社は日本中に散らばり情報を新聞社に提供している。地域密着型のニュースを取り扱うことも多いそうで、何回も同じ人に取材に行った際に「このあいだのあの人か」と覚えてもらえるようにとのことらしい。
情報を取りこぼさないためにボイスレコーダー
記者は情報が命。自分のメモだけでなくボイスレコーダーで録音することで、あとで言った言わないが発生するのを防いだり、事実確認ができるようにしている。直接 USB ポートにデータを移せるのが便利とのこと。
情報収集のための新聞
勤務地の情報を追うために、地方一般紙は毎日欠かさず読む。
柔らかい素材感の収納ケース『コクヨ trystrams』
新聞や取材ノートを収納するためのバッグインバッグとして、コクヨのオリジナルブランド「trystrams」のケースを愛用。純日本製のスウェット素材を使用しており、素材から縫製まですべてメイドインジャパンのケース。
細かいモノは小物入れに
細かいアクセサリ類は無印良品の小物入れに収納。スマートフォン用の充電器やケーブル、社用のモバイルルーターなどを収納している。
通信社記者の仕事についていろいろ聞いてみた
――なぜ通信社の記者になったのか?
当時通信社以外の企業にも受かってはいたが、その企業の人事部の担当者の態度に違和感を感じ現在の企業に就職した。今ではこの企業を選んで良かったと思っている。
――通信社の記者は具体的にどんな仕事をしているのか
人に話しを聞いて記事に仕立てて、全国の都道府県にある地方紙と呼ばれる新聞社向けに配信する。弊社は社団法人なので、加盟紙からの収益で運営している。(所属する)通信社でお金を生み出すのはネット広告が主だが、全体の収益から考えると微々たるもの。新聞の購読者が激減しているので苦境ではあると感じる。
――通信社の記者の働き方(勤務体制など)は?
東京にある本社と全国の県庁所在地にある地方支局とでは異なるが、地方支局では担当分野など大きな区分はなく、自らの興味と関心に基づいて取材して記事にする。コアタイムなどもなく勤務体系は比較的自由。ただ、事件や事故の発生があれば、深夜でも正月でも呼び出されるので休日は休みというより、休憩時間と捉えた方が実態に即しているのでは。
――必須の持ち物は?
物理的な持ち物は名刺とペンくらい。取材で相手から情報を引き出すうえで大事だと感じるのは知識と教養。それらを兼ね備えたうえで信頼を得るためにコミュニケーション能力は必要。
――今までで1番のスクープは?
ドラマで見るようなスクープにはまだ直面したことはないので、今はまだ探し求めている最中。地方で輝くヒトやモノを取り上げて、読者が訪れたいと思うような記事を書きたい。
――嬉しかったこと、楽しかったことを教えてください
(自分が書いた)記事に対して取材先や読者からいい反応が返ってきたとき。また自分が記者だと名乗れば、よほどの変人以外は会ってくれるので、様々な分野の人に会えるのが楽しい。
最近の印象的な出会いは石積み職人(城の石垣のような)。昔ながらの技術を石積みを続けており、ザ・職人というまなざしに迫力を感じた。世間には本当にいろいろな人がいるんだな、と実感できるのが楽しさのひとつ。
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