「みんなのカバンの中には、いったいどんなモノが入っているのだろう?」という疑問からスタートしたこの企画。カバンの中身が好きな人に送る「あんなモノ」から「こんなモノ」まで、リアルなユーザーのカバンの中身を紹介しよう。
台湾でさまざまなサービスを展開する起業家であり、台湾で最も大きいレシピサイトである「iCook (愛料理)」の創設者である FOX Hsiao(蕭上農・フォックス・シャオ)さんのカバンの中身を見せてもらった。
※この記事は2017年に公開した記事を再編集して掲載しています
[adsense]このカバンの持ち主:台湾の起業家 FOX さん
Fox Hsiao さんは、台湾の起業家。台湾最高峰の大学『台湾大学』を卒業後、『NHN Taiwan(ネイバー台湾)』に就職。2009年に IT 系ウェブメディア『INSIDE』を立ち上げなどを経て、2011年に現在の事業の軸となるレシピサイト『iCook(愛料理)』を立ち上げた。2017年現在、毎月500万人が利用する台湾最大のレシピサイトに成長している。
これらの他にも FaceBook アプリや iOS アプリの開発、その他 ITエンジニアのアウトソーシング事業も手がけている。
上の画像は FOX さんが率いる iCook や台湾のテック系メディア INSIDE のオフィス。エンジニアやデザイナーなど、42名の社員(うち iCook が30名)がこのフロアで仕事をしている。
広々としたスペースで開放的な印象のオフィス。ところどころにビビッドなカラーがポイントとして使っていてお洒落だ。iCook のレシピの開発や、レシピを実際に試せるように、広々としたキッチンが備わっていた。
FOXさんのカバンとその中身
- 財布
- iPhone
- MacBook Air
- 車のキー
- モレスキンのノート
- ラミーのサファリ(ボールペン)
- アップル純正の VGA アダプタ
- ASUS のモバイルバッテリー
- 台湾のパスポート
FOX さんのカバンとカバンの中身はこんな感じ。基本的に FOX さんのほとんどの業務は、メールなどのテキストベース。そのため、持ち物はいたってシンプルな印象。
カバン:PIQUADRO(ピクアドロ)のトートバッグ
FOXさんが愛用するカバンは、イタリアのバッグブランド『PIQUADRO(ピクアドロ)』のトート。この中に仕事で使うモノをたくさん収納している。
ノートパソコン:日本で買った12インチMacBook と MacBook Air の2台持ち
FOX さんの愛用する PC は MacBook(左:MacBook Air、右:12インチ MacBook)。
「英語刻印のキーボードが欲しくて、わざわざ(日本に訪れた際に)大阪で買ったのに水没させちゃったんだ。だから今は昔使ってた MacBook Air を持ち出してるよ」とのこと。この MacBook を駆使してさまざまなウェブサービスや事業を生み出している。
まだまだ活躍頻度の高いという VGA アダプタ。MacBook Air と接続し、プレゼンテーションを行う際に用いるそうだ。
愛用のスマートフォンは iPhone
台湾では日本よりも Android OS ユーザーが多い印象だが、FOX さんは iPhone 6s を愛用する。
理由を尋ねると、10年前に日本に訪れた際、写真がメールで送れたりネットに接続したりできるガラケーに非常に驚いたという FOX さん。
時が流れ iPhone が登場したときに「日本で見たガラケーのような進化が iPhone でも必ず起きる」と確信し、アプリ開発のために iPhone を購入。それ以来ずっと iPhone を使用しているそうだ。
iPhone をいつでも充電。ASUS のモバイルバッテリー
ASUS のモバイルバッテリーは、主に iPhone を充電するために使用。10050mAh で、台湾の通信販売で購入。
アイデア抽出やタスクの管理はアナログで。モレスキンのノート
「ちょっとシークレットなものが多いから……。このページなら大丈夫かな!」と見せてくれた、モレスキンのノートブック。スケジュールを管理したり、事業におけるアイデアや To do を書き込む。
ちなみにペンはラミーのサファリのホワイトを愛用。基本的には白いガジェットやモノが好きだそうだ。
台湾の起業家 FOX さんにいろいろ聞いてみた
――なぜレシピサイトの立ち上げを考えたのか
台湾には夜市を代表として、さまざまな飲食店が軒を連ねている。そのため外食する家庭が多かった。しかし、2011年に食品添加物の安全に対する問題が起き、台湾人の食の安全に対する意識が高まってきた。それでニーズを感じた。
これまで台湾にはグルーポンのような飲食系サービスはあったものの、(日本における)クックパッドのような “自分で料理を作る人のためのサイト” は存在しなかったため、これは当たると思って調査をすることに。
実際に、台北に住む主婦にアンケート調査をしたところ、料理をしている主婦が意外に多いことが判明。これは需要があると確信した。
――iCook ではどんなコンテンツが人気か
基本的には台湾の伝統料理や、ケーキやお菓子作りのページが人気。また、台湾人は口コミなど、リアルなユーザーによる体験を非常に重要視する傾向にある。
なので日本のクックパッドの「つくれぽ」のように、投稿されたレシピを見たユーザーが、実際に作ってみた感想をレポートするというコンテンツは人気が高い。
――日本ではウェブメディアの情報の信憑性や品質について議論が起こったが(Welq問題)、台湾にもこの流れはあったのか
台湾では特に影響はなかった。
――台湾では今後どんなサービスが人気になると思うか?
動画系のコンテンツは台湾でも流行りつつある。例えば LIVE 配信アプリの『UPLive(可愛い女の子が自分をライブ配信して、視聴者が女の子に課金アイテムをプレゼントするアプリ)』などがアジア圏では流行りつつある。
これには非常に大きなビジネスチャンスと感じているが、資金面で膨大なリソースが必要なためサービスを立ち上げられていない。
また、台湾では Facebook Live(リアルタイムで自分の撮っている動画を配信する機能)が人気。ウェブ上でリアルタイムに家電のオークションを行って収入を得る人もポツポツと出始めた。
台湾では日本ほどネット広告収入のインフラ(いわゆるアフィリエイト)が整っていないため日本の Youtuber のように活発ではないが、今後台湾でも動画はくると思っている。
まとめ
こんな感じで台湾の起業家 FOX さんのカバンの中身を見せてもらった。
持ち物自体はシンプルだが、さまざまなサービスを立ち上げている FOX さんと話しをすると「次はどんなサービスを立ち上げたらヒットするか」「どんなふうに台湾で展開すれば当たるのか」を常に考えていて、自分の事業だけでなく、台湾という国としての将来などの話しも真剣に考えていることが分かった。
こうした考えの基にいくつかのサービス立ち上げの末、現在は iCook を展開している。余談だが、iCook のもう一人の共同創設者は、2011年のサービス立ち上げ時には、まだ18歳の学生だったそうだ。トバログの筆者と同じ年(現在24歳)なのだが、これには刺激を受けた。
FOX Hsiao(蕭上農・フォックス・シャオ)
原生網路/遊戲人,曾任職NHN Taiwan、蕃薯藤與松崗科技,熟悉網路、遊戲領域,2009年共同創辦 INSIDE科技網誌,2010年共同創辦Polydice, Inc.,2011年底推出「愛料理」食譜網站,迄今愛料理為台灣最大的食譜網站,分享給每個月超過500萬位不重覆訪客幸福料理的靈感。
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